トラベルワクチンとは

飛行機が飛び立つ画像

トラベルワクチンとは、特定の地域において流行している感染症を予防するためのワクチンです。海外渡航に際して、現地の感染症リスクを避けるためには、予防接種が重要です。
ワクチンの種類は、訪問先の国や地域、滞在期間、目的(観光・留学・赴任など)、年齢や健康状態、過去の接種歴などによって変わります。当院では、これらの情報をもとに、個別に最適なワクチンプランをご提案いたします。

また、地域によっては入国時に「予防接種証明書」の提示を求められる場合があります。とくに留学・巡礼・医療機関訪問などの目的で渡航される方は、早めの準備をおすすめいたします。当院では、これまで接種されたワクチンの経歴をまとめた英語表記の「予防接種証明書」を発行できます。接種のご希望やご相談など、お気軽にお問い合わせください。

トラベルワクチン外来の流れ

海外渡航に際して、接種が必要なワクチンの種類は渡航先や滞在期間、現地での活動内容により異なります。
当院では、以下の流れで丁寧に対応させていただきます。

1. 初診時

はじめに以下の内容を確認いたします。

  • 渡航先の国・地域、期間、目的(観光、留学、ビジネス、医療支援 など)
  • これまでの予防接種歴(母子手帳や接種記録などがあればお持ちください)
  • 健康状態や既往歴

そのうえで、ワクチン接種の計画や、抗体検査の実施について医師とご相談いただきます。
診察の結果、ワクチンを接種されない場合でも、診察料は発生いたします。あらかじめご了承ください。

2. 抗体検査(必要に応じて)

以下の疾患に関しては、罹患歴が不明な場合には抗体検査の実施を推奨しています。

  • 麻しん(はしか)
  • 風しん
  • 水痘(みずぼうそう)
  • ムンプス(おたふくかぜ)

検査結果に応じて、追加接種が必要か判断いたします。

3. ワクチン接種

スケジュールをもとに、必要なワクチンを接種します。一部のワクチンは複数回の接種が必要ですので、余裕をもったスケジュールでご来院ください。

料金(税込)

区分 料金(税込)
初診料 3,300円
再診料 1,100円
各種ワクチン 料金表をご覧ください

※トラベルワクチン外来は自費診療のため、保険適用外です。

注意事項

ワクチンの接種タイミング

渡航の1か月以上前に接種を受けることをおすすめします。ワクチンの効果が完全に発揮されるまでには一定の時間がかかりますので、余裕を持って準備してください。

予防接種後の副反応

接種後に軽い発熱や腫れ、痛みなどの副反応が見られることがあります。これらは一般的に数日以内に改善しますが、不安な場合はご相談ください。

地域別推奨ワクチン

地域 黄熱
(※1)
ポリオ 麻疹・風疹 水痘 日本脳炎 A型肝炎 B型肝炎 狂犬病 破傷風
(※2)
髄膜炎菌
東アジア      
東南アジア    
南・中央アジア    
中東      
東欧        
西欧・北米              
中南米      
オセアニア            
アフリカ  
  • ◎…強く推奨される
  • ◯…推奨される
  • △…国や地域によっては推奨される

※1:黄熱ワクチンは当院では取り扱っておりません。接種をご希望の方は、名古屋検疫所へお問い合わせください。
※2:破傷風ワクチンには、Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳)ワクチンを含みます。

  • 渡航先の状況やこれまでの接種歴により、必要とされるワクチンは異なります。
  • 地域別の推奨はあくまで目安です。流行状況や滞在期間、現地での活動内容によって推奨内容が変わることがあります。

とくに予防接種が推奨される方

ワクチンの種類 推奨される方
黄熱 感染リスク地域への渡航者、証明書が必要な国へ渡航される方
ポリオ 流行地域へ渡航される方
麻疹・風疹・水痘・ムンプス 免疫が不十分な方
日本脳炎 長期滞在者(とくに東南アジアの農村部)
A型肝炎 流行地域へ渡航される方
B型肝炎 他者の血液や体液に接触する可能性がある方
狂犬病 動物と接触するお仕事の方、医療アクセスが悪い地域へ渡航される方
破傷風 感染流行地域やケガのリスクがある職業の方
髄膜炎菌 流行地域へ渡航される方、学生寮などの共同生活を予定されている方、証明書が必要な国へ渡航される方

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