小児特有の病気やケガの診療

小児科イメージ

小児科ではお子さまのお悩みの相談を受け付けます。「こんなことで受診してよいのか」と思わず、お気軽にご相談ください。特に小さいお子さまの場合は、自分で症状を訴えることが難しいため、周囲のご家族の「いつもと様子が違う」という直感は、とても大切な所見の1つです。病院に慣れていないお子さまや病院が苦手というお子さまにも、なるべくリラックスした状態で診察に臨んでもらえるように努めます。
時間の都合がつかず身近なご家族の付き添いが難しい場合は、当院ではWeb問診のシステムを導入しておりますので、事前に気になる点や解決してほしいことなどを記載いただけますと、より充実した医療が提供できると思われますのでぜひともご活用ください。また口頭では説明することが難しい症状などは、スマートフォンで撮影いただきますと診療に活用できますので、ぜひご利用ください。
予防接種や健康診断、乳児健診も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

小児科で扱う代表的な疾患

発熱

咳、鼻汁

腹痛、下痢、嘔吐

皮膚

発熱がある場合(発熱外来)

当院は発熱外来を設けています。一般の患者さまとは異なる待合と、専用の診察室で診察を受けることが可能です。とくに感染力が強いとされる感染症(水ぼうそう、麻しん、風しん、おたふくかぜ など)に罹患している可能性が高いという場合は、来院される前に一度受付までご連絡ください。連絡を受けたスタッフから受診方法についての説明をしますのでその指示に従うようにしてください。
毎回の診察で使用するわけではありませんが、母子手帳はワクチンの接種歴など、お子さまの診察を行う際の重要な情報源となりますのでぜひご持参ください。

発熱で最も多い原因が風邪症候群です。80~90%はウイルスが原因でインフルエンザなど一部のウイルスを除くと特効薬はなく、食事と休息をしっかりとり、症状に応じて対症療法を行うことが治療の中心です。小さいお子さまの場合、痰がからむような咳が夜間に多く出てしまい、お子さまだけでなく親御さんも眠れず、互いに疲弊してしまうケースが風邪の流行期によく見受けられます。その際は市販の鼻吸引をこまめに使っていただくことで、咳症状が軽くなります。咳がひどく寝苦しそうなときは仰向けではなく、横向きやクッションなどで上半身を少し高くして、寝かせてあげると気道が開いて呼吸が楽になります。食事や水分の摂取量や睡眠時間、遊ぶことができているかどうかは、お子さまの体力を反映する内容になります。
インフルエンザやアデノウイルス感染症を除くと、ウイルス感染症は3日以内に解熱することが大半ですので、3日以上発熱が続く場合は、細菌感染症を念頭に置いて採血やレントゲンなどの検査を追加します。

当院は薬剤耐性菌の予防のため、抗菌薬の適正使用を心がけております。ウイルス感染症が疑われる場合は、抗菌薬がアレルギーや重篤な副作用を起こすリスクがあるため、抗菌薬の処方は行いません。病気の経過や検査結果で細菌感染症が疑われた際は、適切な抗菌薬を処方いたします。

突発性発疹

突発性発疹は、生後6か月~1歳半頃の乳幼児に多くみられるウイルス感染症です。突然38~40℃の高熱が数日続いたあと、熱が下がるのと同時に全身に赤い発疹が出るのが特徴です。
原因はヒトヘルペスウイルス6型・7型で、季節を問わずみられます。発疹が出る頃には元気になることが多く、比較的経過の良い病気です。初めての発熱が突発性発疹であるケースも多くみられます。

特別な検査は必要ないことがほとんどで、症状や経過から診断します。治療は解熱剤などの対症療法が中心です。高熱の間は水分補給をしっかり行い、ぐったりしている、けいれんが起きた場合は早めに受診してください。

溶連菌感染症

溶連菌感染症は、主に幼児から学童期に多い細菌感染症です。冬から春にかけて流行しやすいですが、1年を通じてみられる病気です。発熱、のどの痛み、イチゴ舌、体に細かい発疹が出ることがあります。

診断にはのどの迅速検査を行います。治療は抗菌薬の服用を行います。症状が軽くなっても決められた期間しっかり服用することが大切です。治療が不十分だと、腎炎などの合併症を起こすことがあるため、決められた期間はお薬を服用するようにしてください。

アデノウイルス感染症(流行性結膜炎/プール熱)

アデノウイルス感染症は、乳幼児から学童期に多く、夏を中心に流行します。発熱、のどの痛み、目の充血や目やになどの症状がみられ、プール熱や流行性結膜炎として知られています。感染力が非常に強いのが特徴です。

診断は迅速検査や症状から行います。特効薬はなく、治療は解熱剤や点眼薬などの対症療法が中心です。登園・登校は症状が治まってから2日間出席停止となります

りんご病(伝染性紅斑)

りんご病は、主に幼児から学童期に多くみられるウイルス感染症で、冬から春に流行しやすい病気です。頬が赤くなるのが特徴で、その後、手足や体に網目状の発疹が広がることがあります。発疹が出る頃には感染力はほとんどありません。

診断は症状から行います。特別な治療は不要で、かゆみや発熱があれば対症療法を行います。ほとんどは自然に治りますが、妊娠中の方が感染すると注意が必要なため、周囲に妊婦さんがいる場合は医師にご相談ください。

おたふくかぜ
(流行性耳下腺炎)

おたふくかぜは、主に幼児~学童期にみられるウイルス感染症で、冬から春にかけて流行しやすい病気です。耳の下(耳下腺)が腫れて痛みを伴い、発熱や食欲低下を認めることがあります。片側だけ腫れる場合もあります。

診断は症状や流行状況から行います。特効薬はなく、治療は痛み止めや解熱剤による対症療法が中心です。まれに髄膜炎、精巣炎、難聴などの合併症を起こすことがあるため、強い痛みや高熱が続く場合は受診が必要です。
予防にはワクチン接種が有効です。

手足口病

手足口病は、主に夏から秋にかけて流行するウイルス感染症です。
名前のとおり、手のひら・足のうら・口の中に小さな発疹(水ぶくれ)ができるのが特徴です。原因となるウイルスはいくつかありますが、代表的なのはコクサッキーウイルスやエンテロウイルスです。ほとんどの場合は軽い症状で自然に治りますが、高熱や強いのどの痛みが出ることもあります。まれに、髄膜炎などを起こすことがあります。

手足口病に効く特別なお薬はなく、対症療法が治療の中心となります。のどや口の痛みが強い場合は、刺激の少ない食事(ゼリー、スープ、冷たい飲み物など)がおすすめです。発熱が下がり、食事や水分がしっかりとれるようになれば登園・登校できます
少しでも「いつもと違う」と感じたときは、無理せず受診してください。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、夏に流行するウイルス感染症で、主に乳幼児に多くみられます。突然の高熱とのどの奥にできる小さな水ぶくれが特徴です。

特別な検査は不要で、症状から診断します。治療は解熱剤や水分補給などの対症療法が中心です。のどの痛みが強いため、刺激の少ない飲み物やゼリーなど口当たりの良いものを中心に経口摂取を行ってください。

中耳炎

中耳炎は、乳幼児に多く、風邪の後に起こりやすい病気です。耳の痛み、発熱、機嫌が悪くなるなどの症状がみられ、冬に多く発症します。

耳の中を診察して診断します。治療は症状の強さや年齢によって異なりますが、抗菌薬を使用することもあります。耳を触る、夜泣きがひどい場合は受診をおすすめします。

とびひ(伝染性膿痂疹)

とびひは、主に乳幼児に多い皮膚の細菌感染症で、夏に多くみられます。虫刺されや湿疹を掻いたところから感染し、水ぶくれやかさぶたが次々に広がるのが特徴です。黄色ブドウ球菌が主な原因です。

治療は抗菌薬の内服や外用薬を使用します。患部は清潔に保ち、爪を短くすることが大切です。症状が強い場合は登園・登校を控える必要があります。

川崎病

川崎病は、乳幼児に多い原因不明の病気で、季節を問わず発症します。発熱、発疹、眼の充血、唇や舌の発赤、手足の腫れなどが特徴です。これらの症状が複数認める場合は、早急に受診をしてください。

治療は入院で行われます。心臓の合併症(冠動脈瘤)を防ぐため、早期診断が重要です。

気管支喘息

気管支のアレルギー発作によって、炎症が生じて空気の通り道である気管支が狭くなり、咳や呼吸困難、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューの呼吸音)などの症状がみられます。
お子さんの喘息の約70~90%は、アトピー喘息と呼ばれるハウスダストやダニ、花粉などへのアレルギー反応が原因で起こる喘息で、他のアレルギーの病気(アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎など)を合併していることが多いです。
これまで喘息とは言われていなくても、アトピー性皮膚炎や鼻炎症状があるお子さんは、喘息が潜んでいるケースがあります。

こんな症状があれば喘息かもしれません

  • 風邪を引くと咳が長引きやすい
  • 夜だけ咳がでる
  • 季節の変わり目や寒暖差で咳がでる

喘息治療の3本柱

  • ① 喘息を悪化させる原因との接触を減らす
  • ② 気道の炎症を抑える薬を使う
  • ③ 喘息症状が起こりにくくなるように体力をつける
    (適度な運動、バランスのとれた食事、規則正しく良好な睡眠)

アトピー喘息のお子さんの約30%は成人になってからも喘息症状が続くと言われています。
アレルギー検査で原因物質を特定し、アレルゲンに対する治療(舌下免疫療法)を行うことで、喘息発作が起こりにくくなります。気道の炎症を抑えるため、ロイコトリエン拮抗薬や吸入ステロイドを使用します。

アレルギー性鼻炎/舌下免疫療法

当院では、スギ花粉症やダニ(ハウスダスト)アレルギーをおもちの方に対する舌下免疫療法を行っています。
治療開始の前に、血液検査でアレルギーが実際にあることを確認します。当院では6歳以上のお子さんを対象に血液検査を行っています。主にView39という、アレルギー39項目を一度に調べられる検査を行います。通常の血液検査が苦手なお子さんの場合は、指先からの採血で検査を行うことができる検査キットを取り揃えておりますので、ご安心ください。

舌下免疫療法
(シダキュア/ミティキュア)

舌の下に少量のアレルゲンを継続的に投与することで、アレルギー症状を緩和することができる根本治療です。
スギ花粉に対するアレルギーをおもちの方はシダキュア、ダニ(ハウスダスト)に対するアレルギーをおもちの方はミティキュアを使用します(併用も可能です)。シダキュアはスギ花粉が飛散している時期に開始できないため、6~12月末までに開始する必要があります。ミティキュアは時期によらず開始できます。

いずれも重篤なアレルギー反応がないか確認するため、初日はクリニック内でお薬を服用いただき、30分程度問題がないか様子をみる必要があるため、初日はお時間に余裕のある日にお越しいただくようお願いいたします。

RSウイルス感染症

RSウイルス感染症は、秋から冬に流行します。咳、鼻水、発熱が主な症状で、特に月齢の低い赤ちゃんではゼーゼーする呼吸や呼吸困難を起こしやすく、稀に重症化するケースがあります。

診断は迅速検査で行います。特効薬はなく、治療は症状に応じた対症療法が中心です。呼吸が苦しそう、哺乳量が減っている場合は早めの受診が必要です。

百日咳

百日咳は、乳幼児から学童期にみられる細菌感染症で、激しい咳が長く続くのが特徴です。夜間の咳き込みや、息を吸うときの音が目立つことがあります。

診断は検査や症状から行い、治療には抗菌薬を使用します。乳児では重症化することがあるため注意が必要です。ワクチン接種(定期接種もしくは任意接種)によって予防をすることができます。
妊娠27~36週の時期にお母さんが3種混合ワクチンを接種することで、母子免疫によって生まれてくる赤ちゃんも百日咳に対する免疫を獲得することができます。

クループ症候群

クループ症候群は、感染やアレルギー反応によって上気道が狭くなった状態を指します。主に乳幼児に多く、秋から冬にかけて発症しやすい病気です。オットセイの鳴き声のような咳が、特に夜間に悪化しやすいのが特徴です。

診断は症状から行います。治療は吸入や内服薬などで気道の炎症を抑えます。
「顔色や唇の色が悪い」、「水が飲み込めずよだれが出ている」、「呼吸が苦しそう」などがみられる場合は、早急な受診が必要です。

ウイルス性胃腸炎

虫垂炎(盲腸)

虫垂炎は、学童期から思春期に多くみられます。典型例では、おへその周りの痛み、吐き気、微熱から始まり、数時間~1日かけて痛みが右下腹部へ移動します。

血液検査や超音波検査で診断します。治療は抗菌薬や手術が必要になる場合があります。強い腹痛が続く場合は早めに受診してください。

湿疹
(おむつかぶれ・あせもなど)

受診しようかどうか迷ったら?

「教えて!ドクター」

お子さまの症状や病名ごとに医療機関を受診すべきかどうかの判断が記載されています。またご自宅でできる対処法がまとめられていますので、ぜひご活用ください

予防接種について

各種予防接種を行うことが可能です。Web予約をご活用ください。ワクチンの在庫状況によってはすぐの接種が行うことが難しい場合がございます。詳しくは「予防接種」のページをご参照ください。

乳児健診のご案内

乳児健診は、お子さんの健康状態や発達の様子を確認し、病気や発達の遅れなどを早期に発見する大切な機会です。名古屋市では0歳の間に、2回無料で健診を受けることができます。当院では、生後1か月と9か月頃に健診を受けられることを推奨しています。

乳幼児健診について

1か月健診

分娩時の状況を把握されており、出産された医療機関での受診をおすすめしています。新生児マススクリーニング検査の結果を知ることができます。

9か月健診

当院で行うことができます。病気の有無や発達の状態を確認します。母子手帳をお持ちください。
なお、完全予約制で実施しています。「健診/検診/人間ドック」より「乳児健診(9か月)」を選択し、ご予約をお願いいたします。

当院での健診について

当院は名古屋市の委託医療機関です。1歳の誕生日までに2回分、公費の受診券を利用して無料で健診を受けられます。公費以外でも、ご希望に応じて自費健診(1回 3,300円)を行っています。月齢や年齢に関わらずご利用いただけます。お子さまの発達や育児について気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。